◇パ・リーグ 日本ハム3―1ロッテ(2016年9月30日 札幌D)
日本ハムの武田勝投手(38)がレギュラーシーズン最終戦のロッテ戦(札幌D)後に引退セレモニーを行い、「俺のために日本一になれ!」と後輩たちにメッセージを送った。
試合前に出場選手登録され、今季初登板初先発。ロッテの1番・清田をオール直球で3球三振に斬って取り、泣きながら投げたラスト登板を終了。マウンドに集まったナインと握手をかわして降板し、11年間のプロ野球人生に別れを告げた。
試合後に行われた引退セレモニーではチームメートたちが「ぼくは幸せ者です 武田勝」とプリントされたTシャツを身にまとって見守る中、「11年前、自分の背番号と同じ38歳までプレーしたいという目標を立てました。そして、その夢が叶いました」と涙を浮かべながらも笑顔で一言。
これまで支えてくれた仲間やスタッフ、ファンに感謝をささげた後で「最後にこれだけは言わせてください。僕はファイターズが大好きです。僕は北海道が大好きです」と続けると、「あと1つ!俺のために日本一になれ!」と声を張り上げた。
23日に引退表明後は自ら「俺のために優勝しろ 武田勝」と書いたメッセージをベンチの壁に貼ってナインを鼓舞。28日に敵地で優勝が決まると、栗山英樹監督(55)に続いて胴上げされ、後輩たちの手で3度宙に舞った。この日はそんな後輩たちによる「11年間お疲れさまでした。みんなで勝さんの為に優勝してやったぞ!!」との手書きのメッセージも掲げられた。だが、武田勝はリーグ優勝だけでは満足しない。「俺のために日本一になれ!」。チームを11年間支えた元エースのラストメッセージ。夢の続きが日本ハムナインに託された。
「俺のために日本一になれ」挨拶全文
<日本ハム3-1ロッテ>◇30日◇札幌ドーム
日本ハム武田勝投手(38)が現役最後の登板を終えた。先発し、ロッテ清田を空振り三振に斬った。試合後にはセレモニーが行われた。
【写真】現役最後の投球をする武田勝
栗山監督を含め、全員が「武田勝Tシャツ」に着替えて見守った。中嶋聡GM特別補佐や、大野、宮西、増井、武田久から花束を贈られると目に涙を浮かべた。武田勝は「まず、泣いてしまいそうなので手紙を読みます」と話し、あいさつを行った。
武田勝のあいさつは以下の通り。
「本日はこのような時間を作っていただき、球団関係者の皆様、誠にありがとうございます。10年前、私は背番号と同じ38歳までプレーしたいという目標を立てました。そして、その夢は叶いました。チームとともに成長させていただき、ファンの皆様の声援のお陰でここまで来ることができました。うれしいこと、つらいこと、いろいろな経験が私にとってかけがえのない財産となりました。この経験を無駄にすることなく、今後はファイターズに、ファンの皆様に恩返しできるよう、日々精進していきます。今シーズンで私は引退しますが、ここにいる素晴らしい後輩たち、鎌ケ谷で頑張っている後輩たちがより強いファイターズにしてくれることを願っています。最高のチーム。最高の仲間たち。最高のスタッフの方々。そして、最高のファンの皆様。11年間私を支えて下さり本当にありがとうございました。最後になりますが、これだけは言わせて下さい。ぼくはファイターズが大好きです。ぼくは北海道が大好きです。あとひとつ、俺のために日本一になれ」。