プロ野球東北楽天の大久保博元監督(48)が今季限りで辞任する意向を固めたことが29日、球団関係者への取材で分かった。チームは現在、パ・リーグ最下位と低迷しており、成績不振の責任を取る格好だ。
【写真特集】CS出場諦めない 大久保監督の軌跡大久保氏は2012年、1軍打撃コーチとして東北楽天入り。2軍監督、1軍監督代行を務め、今季から1年契約で1軍監督に就任した。チーム成績は28日現在、46勝64敗3分けの6位で、3位西武に敗れた28日には自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消えた。
大久保氏は今季、年間200盗塁を目指す「超機動力野球」を掲げ、課題だった得点力不足の解消に取り組んできた。28日現在、盗塁数はリーグ2位の96個を挙げているが、総得点はリーグ最少の364点にとどまっている。
今季は銀次、藤田一也の両内野手、嶋基宏捕手、ミコライオ投手ら主力にけがが相次ぎ、思うように戦力が整わなかったのが大きな誤算だった。サンチェス内野手やペーニャ内野手、ウィーラー内野手ら助っ人が期待通りの活躍をしていないことも響いている。
大久保氏は2年ぶりの日本一を目指すとともに、将来を見据えた「常勝軍団」づくりに着手した。有望な若手を積極的に起用し、育成にも力を入れてきた。2年目左腕の松井裕樹投手を先発から抑えに転向させて成果を挙げるなど、大胆な選手起用もあった。
選手としては1985年、茨城・水戸商高からドラフト1位で西武に入団。92年途中から巨人でプレーし、95年に28歳で引退した。解説者やタレントとして活躍した後、08年に西武の1軍打撃コーチを務め、朝からバットを振り込ませる「アーリーワーク」を実施して打線を強化。08年の日本一に貢献した。
【楽天】大久保監督が辞意、成績不振責任取る
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